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バエサとウベダ

バエサに行く予定は最初なかったのだけど、ピースボートでルームメイトだったマリアがいるので会いに行った。マラガからバスで山を越えて。
ウベダとセットで世界遺産。小さくも素敵な町だった。オリーブ畑に周囲を囲まれ、ひっそりと歴史を刻み続けている。

バエサ

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バエサは標高が800m強と高め。そのため周辺のオリーブ畑を見下ろす展望台があり、景色がとてもきれい。
町を歩くと、オリーブオイルの強い匂いがする。12月に収穫し、時間をかけて加工しているんだそう。

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ここにはオリーブで潤ったお金持ちが住んでいるので治安はすごくいいらしい。
また、大学があるため学生が多い。そして観光客。カメラを持った人たちとすれ違う。比較的白人の高齢者が多く、アジア人は見かけなかった。

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ここに来たのはマリアに会うためだった。彼女はOrganic Farmingの博士課程のためバエサに短期滞在中。ピースボートを降りたフィリピン以来の再会だった。
ノマド体質の彼女とは根本的な価値観が合い、何時間話しても飽きない。博識で、自分の考えをきちんと持ち、地に足のついた人物で、同じ年だけれどずっと先を行っているように感じる。

そんなマリアと早速社会問題について話すと、スペインの失業率はやはり馬鹿にできないようだった。
マラガで会ったCC仲間みちこやその友達も言っていた。アンダルシアだけだったら4割行くんじゃないの、都会で14%くらいだけど、と。ドイツなどに働きに行く者も多いとのこと。

スペインは、ドイツやフランスに搾取されているという図があるようだった。農作物はほとんど高い値でそれらの国に買われ、スペイン人はそのせいで高くなる国産の野菜果物でなく、モロッコなどから輸入したものを買っている。
そのためスペインは農業国であるにもかかわらず、その食料自給率は20%に満たないという現状があるらしい。

ウベダ

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バエサとウベダはセットで世界遺産に登録されている。
ウベダのほうが大きく、少し都会。二つの町は8キロしか離れていないので、頻繁に行き来するらしく、バスが出ている。ただし、町の中を走る公共交通機関はないので、バスターミナルに着いたらひたすら歩くしかない。そのせいか地元の人は本当によく車を使っているようだった。歩いていると、狭い道でも車がでかい顔して入ってくる。それさえなければ街歩きはとても楽しい。

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マリアとそのクラスメイトたちは、お隣ウベダで地産地消の取り組みをしている生協のようなところに毎週食料を買いにいっている。毎週金曜日にオンラインで注文し、水曜日に車で受取と支払いをしに行くとのことで、一緒に行ってみた。
ウベダの町のはずれのマンションの1階にその場所はあり、近所でとれた有機野菜や果物が、注文内容ごとに段ボール箱入った状態で、倉庫のような場所においてある。箱にはそれぞれ手書きで名前が書かれた紙がくっつけてあった。
その場でも購入できる。バエサもウベダもオリーブ畑に囲まれているので、オリーブが本当に安かった。

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この辺りにはアーモンドの木があり、この時期桜みたいに畑に彩りを添えて、郷愁を誘う。

ここアンダルシア地方では去年の5月から、私が来た2月29日まで1滴も雨が降らなかったらしい。
ひどい干ばつで、乾いた土地で育つオリーブの畑にも人工の灌漑システムが導入され始めている。お金がかかると商品の値段に反映されるものだ。異常気象でオリーブの価格も高騰するのだろうか?

ウベダもバエサも、世界遺産だけあってかなり古そうな教会や城壁や噴水がワンブロックごとに姿を見せて、つい見とれてしまう。出窓やら街灯やら、細かいところがとても絵になる。
でも教会は大抵閉まっている時間のほうが長いようで、開いているのにめぐり合うことはなかった。中も素敵なんだろうと思うが見るチャンスはついになかった。

1泊2日でバエサとウベダの両方を見てしまえるくらい小規模だけど、グラナダに行くついでに足をのばす価値のあるところ。ゆったりとした気持ちになれる。

交通


マラガ―バエサ間

バス会社はALSA。毎日2本ずつ往復している。マラガ発が午後に2本、バエサ発は午前に2本。
どれに乗るかさえ分かっていれば、発車時刻の1時間くらい前にターミナルに来て、券売機化窓口でチケットを買えば十分間に合う。
私の場合往路がマラガ14時発、バエサ17:25着で、復路がバエサ10:45発、マラガ15:30着。
つまり行きは3時間半、帰りは5時間弱かかった。帰りは途中で停まるバス停の数がとても多かった。

料金は40ユーロ弱。往復の割引があったように記憶している。

マラガから行くときは途中グラナダに25分停車。(*)
バスは似たり寄ったりなので、戻ってくると自分のバスがどれかわからなくなることもある。ナンバープレートか目印を覚えておくと安心。席は自由席のようなもので、券売機で座席番号選んだものの、すでにほかの人が座っていた。これはTGVにフランスで乗った時もそうだった。ヨーロッパ人はあまりこだわらないのかも。

*グラナダのバスターミナルには割と大きなカフェテリアと、ネットカフェ、それに中型のコインロッカーがあった。ネットカフェは無人で、自販機のようにコインを入れて使う。1ユーロ15分。グラナダは標高825mくらいあって、雪をかぶった山脈が見える。とてもきれいだけど2月末はまだまだ寒かった。


バエサ―ウベダ間

バスは片道1.05ユーロで、15分もかからない。
時刻表はツーリストインフォメーションでくれる。
2012年2月末現在のスケジュールは以下の通り。

平日:
バエサ→ウベダ 始発7:30、最終22:40
ウベダ→バエサ 始発6:45、最終20:00

週末:
バエサ→ウベダ 始発10:15、最終22:40
ウベダ→バエサ 始発8:00、最終20:00

平日なら1時間に1本以上はバスがある。バエサのバス乗り場は、マラガ発着のときと同じターミナル。待合室もある。

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