ビーチへ
ブラジルは南半球にあるので、真夏のものすごく暑くなるときにクリスマスがやってくる。雪とは無縁のこの町にも、雪だるまやサンタの飾りつけ、大掛かりなイルミネーションが見られる。特にパウリスタ大通りはただでさえいつも混んでいる上にそんな演出が各所に施されるので、猛烈に渋滞してしまう。
カトリック国ブラジルにとってクリスマスは大事なイベント。宗教的な理由というより、家族で過ごす大事な機会だからという印象だった。
サンパウロから車を飛ばせば2時間くらいでビーチに着く。そこには最近開発された大きな貸別荘地帯やポサーダがわんさかある。私がお世話になったホストファミリーのお母さんが日系3世。この方のお兄さんを中心とした親族30人が貸別荘に数日滞在。ホストファミリーと、お母さんの妹家族(プラス私)は、そこから車で1時間の場所にあるボイスカンガのポサーダに滞在することとなった。
この大きな家族のお母さん、つまりおばあちゃんは、最初は長男家族と共に滞在。ホストファミリーがポサーダへ行くときに、貸別荘に立ち寄っておばあちゃんをピックアップして、その後一緒にポサーダで数日過ごした。
貸別荘には成り行き上ついて行った。敷地の入り口で出入りする人及び車は厳重にチェックされており、誰を訪ねてきたのか申告しないといけない。車が敷地に入ると、道なりに豪邸が並び、海がすぐ近くなので、みんな水着でうろうろしている。家ごとにプールも付いている。大量の食材や飲み物を持ち込んでいる。夜はやはりバーベキューのようだ。
余談だが、ブラジルの家族向け住宅にはバーベキューの設備が当たり前のようにある。高級マンションを訪ねたときもバルコニーについていた。ホームパーティーとバーベキューはもはやブラジル人の生活の一部なのかもしれない。
さて、いわゆる親戚の集まりではあるが、そこには日本のように嫁が働かないといけないとか、堅苦しい感じは皆無。孫が恋人を連れてきたり、私のような関係ない人間がいたりしても疎外感はなく、こんなあったかい集まりならいくらでも参加したいと思うような居心地の良さだった。
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ポサーダ
ポサーダというのは和訳すると「民宿」になるようだが、そう言われるとピンとこない。海辺で怠惰に過ごすために作られたような、ハンモックがありプールがある、食事も出すような宿のことを言う。ホストファミリーのご近所さんがオーナーというご縁でここに行くことになった。
ビーチはすぐそこにあり、とにかく怠惰に過ごすのにもってこい。
クリスマスには宿泊客全員でパーティー。生バンドがボサノヴァを演奏し、みんなで乾杯した。
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生ガキを食す
滞在期間中、車で1時間の貸別荘から、ホストマザーのお兄さんとその長男とその婚約者が、大量の牡蠣を持ってやってきた。
その量がまた何キロあるんだろうという感じで、それを若い男子3人くらいがプールサイドのバーカウンターを借りてひたすら開いていく。ものすごい量だった。新鮮でおいしかった。
カウンターのまわりに椅子を持ってきて10人くらいで老若男女一緒に色々な他愛ない話をして、ひたすら牡蠣を食す。何でも豪快でボリュームがすごいのがブラジルなんだな、とこの時思った。
数年分の牡蠣を消費した気がしたが、これがすごく良かった。牡蠣には亜鉛が含まれている。皮膚炎の治りが今ひとつで、特にボイスカンガでは首まわりがすごく痒かったのでいつも掻いていたのだが、牡蠣をこれでもかと食べたら嘘のようにおさまったのだ。
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クレープという名の初めて食べるもの
ボイスカンガの隣町を散歩中、Crepeという文字があったので買ってみたら、鉄板がどこにもなく、あるのはワッフル焼き器みたいなものだけ。出来上がったのは写真のようなもの。
真ん中にチョコレートが入っている。もちろん半分溶けて。これがクレープ、新しいな・・・。味は想像通りの、甘くてパンケーキみたいな感じ。こっちでクレープといえばこれなんだそうだ。カプチーノにはチョコレート入ってるし、色々なところで微妙に常識が違う。
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