治安
しゃれにならないようなゲットーもあるとは聞いているけれど、観光地ではない場所にあるし、余程安い家賃につられて住まない限り行くチャンスもない。
ダウンタウンですらも概ね大丈夫だと思う。夜歩かない方がいいかなというエリアはたまにある。
発砲事件もあるにはある。ギャングもいると聞くし。でも町に一歩出れば知らない人でも気軽に話し、とっても平和な空気。
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ストリートカーとメトロとバス
ストリートカーとは市電、トラムのこと。レトロな雰囲気で、いい頻度で来る市民の足。便利だけどおつりが出ないので3ドルきっちり持っているか、パスとかトークンがないと乗れない。降りるときは紐を引っ張って知らせる。
地下鉄の内装がサンパウロのそれと似ていると思った。南北を走るものと東西を走るものがあり、至ってシンプル。
バスもややこしいことはない。すべて次の停車駅なりバス停なりを音声でアナウンスしてくれるので、間違えようがない。
すべての乗り換えは、同方向へ向かう限りにおいて、最初に乗ってから1時間以内だとタダ。その代り、最初に乗るときに乗り換え用のチケットをとっておかないとダメ。それを運転手に見せて次の車両に乗車する。往復には使えないので注意。
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CNタワー
トロントにいればほぼどこからでも見えると言っても過言ではないくらい高くそびえるCNタワー。
友達がエッジウォークというCNタワーの上を歩くアトラクションのスタッフなので、タダで入れてもらったら、折しもその日は金環日食!タワーの上から、夕日の沈むころ、部分日食として見れた。
CNタワーは政府のもの。そこで働く職員は公務員扱いだそう。一人ずつマシンの中に入って危険物を持っていないかチェックされる。そこを通れば上に行くエレベーター。どちらにも長蛇の列。
エレベーター床に2か所ガラス部分があり、どんどん離れていく地上を見下ろしながら上がっていく。
Look outと呼ばれる展望エリアは地上346mにあり、レストランもあるのでトロントを見渡しながら食事を楽しむことができる。
Glass Floorはこの1階下にあり、その名の通り下が全部見える。結構怖い。テラス部分に出ると風が強く吹いてくる。
地図に載っているGreater Torontoと呼ばれるエリアが全部見えそう。地平線もオンタリオ湖の水平線も見えてしまう。
Sky podは更にエレベーターで上がった447mの高さにある。電波塔なのでどこよりも高くないといけなかったということで、とにかく全部見渡せる。夕日の沈む美しいトロントも。
世界各地から観光客が来ていた。チベットの僧侶のような装いのグループもいたし。
夜はライトアップするのだが、この色は祝日などテーマがあればそれに合わせて変わり、普段はカナダの国旗の赤と白。
友達曰く担当者は家からiPadを使ってちょいちょいと色を変えているらしい。
さて、トロントでは10%しか月が太陽にかぶらないと言われていた日食。こっちでも一応見れると気づいた頃にはもう見頃のピーク時を過ぎていたので、あきらめていた。
ところが友達と待ち合わせてCNタワーに上ると、沈む夕日がどうやら真ん丸ではない。友達に、あっちに山とか障害物ある?と聞くと、何もないはずとの答え。
じゃああれは日食だ!なんていい場所から見てしまったんだろう。欠けながら不思議な形であっというまに沈んでしまったが。
地球は回っているんだ!と再確認できる夕日と朝日が好き。
月も太陽も有機的なもので、それぞれの都合で存在していて、地球にだって思惑があるに違いない。
人間はなんて小さくて、どうでもよくて、エゴまみれなんだろう。そう思ってしまえることはなぜか爽快なのだ。人間はいくらでも高尚になれるし、いくらでも低俗になれるけれど、結局はちまちまと暮らしている。
じたばたしている自分のことも、小っちゃいなーと笑ってしまう。それで、気が楽になる。
ここCNタワーでは昨年からエッジウォークというアトラクションを開催している。そこで友達は働いているのだが、これはレストランの屋根にあたる部分を歩くというもの。
イモトアヤコが来たらしいが、言われてみればイッテQらしい場所。ここでプロポーズする人もいるらしい。それも納得。基本的に私物を預けて専用スーツに着替えて命綱をつけて行うものなので、指輪を渡したいなどの特別な要望は事前にスタッフ側に相談しておかないといけないけれど、演出好きなカップルにはいいかも。
こんなに高いところで毎日仕事している彼女は随分特殊な日常を送っている。聞けば両親ともフライトアテンダントだったとのこと。高いところが好きなDNAでも入っているのだろうか?ピースボートでGETの先生だったカナダ人の彼女はスカイダイビングとバンジージャンプと旅が大好きで、30を前にしてこれからを模索しているようだった。このエッジウォークは夏の間しか開催しないため、冬はニュージーランドでバンジージャンプのスタッフをしていたらしい。
本人はこれでいいのかなと言っていたが、なかなか新しい生き方だし、何よりも毎日幸せと言い切れるのがいい。これからは場所に特定されず、従来のキャリアプランの考え方とも違う新しい基準で仕事を選ぶ時代ではないかと思う。
余談だけれど翌日はビクトリアデーのこの日、20世紀はじめまで一番高い建物だったというホテルがあるが、ビクトリアデーに合わせてチャールズ皇太子&カミラ夫妻がトロントに来て、そのフェアモント・ロイヤル・ヨークに泊まるらしい。
彼らの泊まる部屋は常にあけてあり、他の客を泊めることはない。ルーフガーデンには彼らのためだけのベジタブルガーデンがあり、養蜂までしているとのこと。いくらカナダがイギリス連邦だからってそこまでする義理はあるだろうか?しかもその裏にあるメッセージは、地元の人がこれは最高級食材ですといって出したものをありがたくいただく気はない、カナダの食材は信用できないと言っているように受け取れる。
CNタワーの入場料は公式HP参照。
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トロントのお気に入り
オーガニックストア
ケンジントンアベニューのTutti Fruttiという店を見つけたことで、ダウンタウンのこのエリアが決定的に好きになった。殆ど何でも量り売りしてくれる。コーヒー豆やパスタ、スパイス、シリアル、米、本当に何でも。オーガニック化粧品やホメオパシーも扱っている。
ちょっと気を付けて探せば、この類の店は割とあるようで、ダウンタウンから少し離れた家の近所でも3軒くらい発見。値段はスーパーより気持ち高い程度だし、基本大量に買いたくない私にはとってもありがたい。量り売りは無駄がなく大好き。
近所のカフェ Alternative Grounds
トロントにはスタバが異様に多いけど、WiFiがあるためにすごく人が入っている。自分もその一人だったけど、接客は悪いし、さすがに飽きてきた。
今は近所のWiFiの入るカフェがお気に入り。ナチュラル志向でお客さん同士もフレンドリー。スタッフも感じがいい。
住所:333 Roncesvalles Avenue, Toroto
図書館
トロント パブリック ライブラリーは素晴らしい。WiFiあるし。特にいいのはYonge x BloorにあるToronto Reference Library。大きくて静かで集中できる。
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こちらの野菜
ここトロントで買う野菜は大体どれも火をかなり通さないと柔らかくならない。日本の野菜に比べて骨太な印象。品種も日本と違うのだろうけど。
大変なのはキャベツ。見た目は日本と同じくせに、炒めた上に水を投入してふたをして放置しないと芯がかたいまま。その上ふたを開けた瞬間に蒸気が一気に上がり、家の火災報知機を鳴らしてしまった。
ナスは日本と違って大きく重たい。西洋のナスって大体このタイプ。皮がかたいので、火の通りが悪く、食べても皮が口の中に残る。そのため、もう調理前にむくことにしている。大根のように適当な幅で切って、まさに大根のようにむく。トマトも芯の部分の筋がかたすぎて、うっかり食べるとぎょっとする食感。
でもホウレンソウはあく抜きのために煮てもぎゅっと絞ってもへこたれないので、これは非常に気に入っている。第一おいしい。水もトロントはすごく硬水のようなので、どっちみちちゃんとした和食はつくれない。売っているしょうゆも味が違うし。だからおひたしは諦めているけど、バターソテーはいける。硬水はパスタにも向くと言われているけど、それは実感する。
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ダウンタウンの高層ビルの間を歩いていると、ふと現れるこの人。何掘ってるんだろう。
オンタリオの建設現場で亡くなった作業員の方の記念碑だった。名前が上辺にびっしり刻まれている。
同じく立ち止まっていた男性に聞いたところ、これは大方の建設作業員が加入するメジャーな保険会社が作ったのだとのこと。彼も建設現場で働いており、この会社の保険に入っているのだそうだ。
トロントには高層ビルが多い。土産物屋のポストカードの絵柄も殆どそれを誇示するようなものばかりで、私が魅力的だと思うトロント大学の校舎のような古い建物があまりありがたがられていないように思う。
ダウンタウンの特にウォーターフロントに近いエリアは常に何かしら建設中で、常に工事の音が聞こえてくる。そこではカナダに来たばかりの移民も多く働いているが、言葉がよく理解できないために起きる事故も多い。
いつから始まったのかこの建設ラッシュ。そこだけ見ていると景気がいいのかと思うが、お金を回して移民に仕事の場を確保するためのものでもあるのだろうか。
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