Harmonize Nature

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オランダ

ハタチ以来の久しぶりの帰国で思った。
オランダは寒いけど合理的でとてもいい国だ!

家の窓から地平線が見えちゃうし、ちょっと町の中心を離れれば牛や羊がいる。
すごい確率で英語が通じるのもいい。6歳から12歳まで過ごしたオランダ。グレー一色の空も、大きなボス公園も、懐かしい。

アムステルダム

フィリピンのマニラからクアラルンプール経由でアムステルダムに到着。
うかつにも片道航空券で来てしまった。父が税金を納めているから大丈夫だろうと思っていたのだが、相当根掘り葉掘り聞かれた。
オランダに何しに来たの?いつ帰るの?なんで片道航空券なの?と。1週間後にはフランスに移動するけど、車だし、何それ何が疑わしいの?父親の電話番号教えましょうか?と無表情に返すと、しぶしぶといった態度で入国スタンプを押してくれたおばちゃん。
片道航空券での渡航は初めてだったので、そんなに厳しいなんて知らなかった。

アムステルダム日本人学校

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さてオランダと言えば、母校のオランダ日本人学校。ロッテルダム日本人学校ができてからはアムステルダム日本人学校に名前を変えてはいるが、校舎はそのままだ。私が4年生の時の担任の先生が今は奥様と日本人幼稚園を経営している。
この場所が父の家から自転車で行ける距離だったので、早速自転車を借りて訪問。学校の先生というのはなぜ年をとらないのか不思議。子供のころは分からなかった先生の教育理念などを会話から感じ取る。こんなにいい先生に習っていたんだなあと思う。
奥様がこの幼稚園の園長で、同じく日本人学校の先生だった方。お二人にオランダの進んだ浄水システムやゴミ処理方法などについて教えてもらう。砂丘を利用した砂丘浸透濾過、コンポストになる生ゴミなど(これはカナダも同じ)。
とにかく合理的という印象しかなかったオランダ、賢くなければ合理的にはなれない。賢い国なんだな、とこのときから強く思うように。

また、日本人学校の中学生相手に何かお話をしてあげてほしいと先生からリクエストを頂戴し、旅の話などをさせてもらった。中学生は真剣なまなざしでこんな私の話を聞いてくれた。彼らは私の半分の年齢なのだ。中学生のときの自分だったらどういうことを知りたかっただろうかと思った。
それにしてもリベラルかつ柔軟な学校だ。私のようなレールを無視しまくった人に話をさせるなんて。気が強い、楽観的、集団に属すのが苦手、というだけでここまで来たようなものなのに・・・。何かの役に立てたのならいいが。

World Press Photo 2011

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滞在がタイミング良くWorld Press Photo 2011(世界報道写真展)の会期にぶつかったため、毎年東京恵比寿で見ていたのを、初めてアムスで見た。旧教会の中という粋な展示会場で世界のジャーナリズムに触れる。
旧教会の外には飾り窓があり、昼間から売春婦のお姉さんたちが堂々とセクシーな下着で色目を送って来る。まったく不思議な町。
運河沿いに並ぶ古い家々は大抵傾いていて、垂直になっているほうが珍しい。地盤がゆるいせいだろうか?家の中でビー玉転がしたらすごい勢いで転がっていきそう。

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ボス公園

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アムステルフェーンのほうへ行くと、Amsterdamse Bosという公園がある。これはメトロかバスで行く距離にある。子供の頃よく家族で行った思い出の場所で、牧場やキャンプ場があり、散歩コース、ジョギングコース、ピクニックサイトとして地元の人の憩いの場となっている。
とても大規模な人工の森林で、まだ100年も経っていないそうだが、小動物やサギなどの鳥も見られてとてもいいところ。人の手が入ってやっと暮らせるようになったオランダの土地は、人々の宝として大事に管理され守られている。花ひとつ手折っても知らない老人に叱られた子供時代を思い出す。
この敷地内に名物のパンケーキ(パナクック)を食べられる店があり、いつも賑わっている。食べ物で言えばこの時期ハーリング(にしん)の今年最初の水揚げがあったばかりだとかで、めちゃくちゃ旬だった。あっさりして美味しくて、いくらでも食べられそうだった。生臭さもまったくない。

自転車

オランダといえば自転車。自転車で少し行けば、運河だらけの中心街を抜けて住宅街とオフィス街のある方へ抜けられる。
レンタサイクルは1日乗っても10ユーロくらいだったので非常におすすめ。自転車道路があるのでどこへでも安心してこいで行ける。
ただ地元の人の自転車漕ぐスピードは体格がいいことも手伝ってかかなりのもの。歩くのも自転車も遅い日本と対照的。
またメトロの中に自転車を置くスペースがあるので、車両に自転車を持ち込む人もいるのが素敵だと思った。日本では電車に自転車乗せようと思ったら折りたたんだ上にバッグか何かに入れるのが鉄則だったように記憶している。それ以前に満員電車では持ち込み不可能か。小さい国だから効率よくできるということか。でもそれなら地方都市で実践できそうではあるが。
電車を降りてからマイ自転車で移動できれば車はもっと不要になるのに。

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ユトレヒト

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ユトレヒトへはアムステルダムから電車で行ける。ユトレヒトの駅は意外と大きく立派だった。
ここでは、南米で知り合い友達になったオランダ人の男の子と会った。あのときサルタでツアーから離れて胃炎の療養に専念したため、メンドーサまで自力で追いつかなくてはならなくなり、長距離バスに乗ったのだが、その21時間ドライブのバスでヨコに座っていた彼。(南米一周のアルゼンチン参照)

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その後の大まかな動向はFacebookでお互い知ってはいたが、実際会っていろいろ近況報告。
彼も南米以降は人生変わったらしく、転職をしてハンガリーに転勤が決まったと言っていた。ユトレヒトをぶらぶらしながらの旅人談義。
ユトレヒトは古い建造物が多い。運河もアムステルダムに負けじとある。週末だったので人々は小さなボートを漕いだり、運河沿いのカフェでお茶をしたり、思い思いの時間を過ごしていた。

その日の夕方には父の車で、パリへおよそ5時間のドライブ。道のりは平たんで快適。

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