シウダー・デル・エステ(Ciudad del Este)
2010年1月30日
イタイプ・ダムを見たいというニコラと、ブラジルから友情の橋を歩いて渡る。
パラグアイ側のイミグレで、私はすぐ入国スタンプを押してもらえたけれど、オーストラリア国籍のニコラはビザが必要だと言われた。ブラジルのオーストラリア大使館へ行こうにも、この日は祝日。
代替案としておじさんは、30米ドル払えば1日だけ有効にしてやると言う。大使館にもいかずに、今ここで、30ドル・・・。ニコラは割り切って払っていた。日本人はその点楽だ。考えてみたら自分が日本人であることがプラスになっても障害になったことはない。
町に入ると、ものすごい数の屋台と店。埃っぽくてちょっと汚い感じはボリビア以来。シウダー・デル・エステには安い家電を買いにブラジル人が大挙して押し寄せるのだそうだ。外国製の製品に非現実的なほど課税するブラジルだから、気軽に行ける距離に物価がとても安い国があればまとめ買いしに行ってしまうのも分からなくもないが。
イタイプ・ダムまで行くにはバスに乗らないといけないということしか知らなかった。地図にあるバスターミナルに歩いていき、露天の店番をしていたおばちゃんに「イタイプに行きたい」と非常に拙いスペイン語で伝えると、どれに乗ったらいいか教えてくれた。乗ってみると、他には観光客はおらず、バス停のないところでの停車を繰り返す。ちゃんとダムの入り口が分かるか不安になり、周りの人に聞いてみる。
すると英語ができるという友人に携帯で電話してくれたり(その友人は結局イタイプへの行き方なんて知らなかった)皆親切に助けようとしてくれた。そして無事ダムに到着。ダムの敷地は広いので園内ツアーに参加。ビデオを見て、バスでぐるっと広大な敷地内を回り、大放流を見て、記念撮影。
この世界一のダムはブラジルとパラグアイの間にある。両国が開発、所有し、電力は半分こ。それでもパラグアイでは消費しきれないくらいあるので、残りの電力をブラジル側が買っているとのこと。イグアスの滝を見たあとでは、このあたりの水資源が桁外れなことがわかる。
ブラジルに戻るとき今度は私にトラブル発生。入国スタンプをもらう窓口でなく、税関に間違えて行ってしまい、私のバッグに入っていたカメラをパラグアイで買ってきたのだろうといちゃもんをつけられたのだ。東京で買ったので以前の日付で撮影されたデータもあるし、何をバカなことを言っているんだ?と反論するが、あっちは諦めない。
幸い英語が通じたのでガンガン言うが、怒り心頭で、口だけでなく手も出したいくらいだった。パラグアイで販売されている機種かどうか確かめるとまで言い出す始末。おいおいそんなムダなことしなくてもカメラ1台ブラジルに日本人の私が持って入ったからってどうだっていうの。結局取り扱い機種リストにはないし。そりゃそうでしょう、同じカメラを海外で見たことがないよ。
おそらく賄賂が目当てだったのではないかと後で人に言われたが、この状況で賄賂の話なんてしようもんなら私は間違いなくキレていた。あちらさんも見込み薄と判断したのか、1時間以上粘ったあとでカメラとパスポートを返してきた。気弱で言葉が分からない日本人で以前おいしい思いでもしたのだろうか?
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